光波マイクロホンの特徴を簡単に示すと、次のようになります。
- 音場を乱さない測定が可能である。
- 広帯域対応可能で、可聴帯から超音波帯まで1個の光波マイクで測定できる。レーザビーム径を調節することで、最大感度周波数を変化させることができる。細いビームほど高周波音に高感度となる。
- 高音圧(130dB以上)の測定も可能である。衝撃波などでも破壊されない。
- 音波受信部(光ビームアンテナ)を1次元(直線状)から3次元形状(立体状)まで任意の形に設定でき、いろいろな受信特性(指向性や感度・周波数特性)を実現することが可能である(図1)。
- 防爆区域、高電圧近傍、高電磁界中、極低温中などの特殊雰囲気で、通常のマイクロホンが設置できない場所での音波検出に有効である。
- 密閉空間内の音も1mm幅程度の光学窓があれば外部から検出可能である。
- 可視域から近赤外域レーザまで使用可能であり、用途により、可視あるいは不可視の検出部が作成できる。
- レーザビームを長距離伝搬させればリモートセンシングに利用できる(図2)。
- 気体中やプラズマ中の他、水中(液体中)や透明固体中での測定にも適用可能である。
- マルチ光ファイバ又はマルチ光検出器を用いて、指向性手元制御、音波伝搬方向同定、及び音波方向毎分離測定ができる(図3,4)。
- 1本の光ビームにより音圧の傾き(密度勾配)を検出できるので、非接触による音響インテンシティ計測を実現可能である。
- 半導体レーザ1個、汎用レンズ1個、汎用フォトダイオード1個があれば最低限の測定装置が作成でき、簡単で安価である。